伝花の桜・瑕瑾
副下、体下には元来枝を出さないきまりがあります。
【伝花の桜】に限っての瑕瑾(かきん)
山桜の生花
【伝花の桜】に限ってのきまり
「主意之方に五七輪。花の裏を見るべし」
「陽中の陰」
「孫枝の自然描写」
花数の少ない細い枝(裏花)を挿して花全体をととのえる(立体感をだす)
陽中に陰をみせて和合をはかる意味もあります。
自然の桜が満開時に孫枝と俗称される細い枝をよく下垂させていることから、
この自然の姿を一瓶に写す意味で、この副下に裏花を使うともされています。
「瑕瑾」
副下、体下、そこに枝を出さないという定法と関連して、そこに枝を使うことで完全な姿に瑕瑾(かきん)をみせ、自他の戒めとしたものであるというのです。
完全無欠なものは、それ自身が欠点になるという考え方に基づく発想で、
「伝花の桜」であるが故に、故意の瑕瑾をそこにつくって精神の和合を求めたわけです。
「知恩院の忘れ傘」や「日光陽明門の逆さ柱」も同じ発想によって、
「陽中に陰をみせ」たものです。
【瑕瑾】・・・「瑕」は玉のきず、「瑾」は立派な玉の意。
全体としてすぐれている中にあって惜しむべき小さな傷
「欠点・短所」ほかは申し分ないのに、
ほんのわずかな欠点のあることにいう。
[歴史建造物・文化財] 日光東照宮魔除けの逆柱(陽明門)
「建物は完成と同時に崩壊が始まる」という伝承を逆手にとり、わざと柱を未完成の状態にすることで災いをさけるという、言わば魔除けのために逆柱にしたとされており12本の柱のうち1本だけはグリという渦巻き文様が逆になっている。
完璧な陽明門に魔がささないようにと故意に未完成にした、という説があります。